2020/01/12 [Sun]
■ ボートレース八百長事件について
ボートレース"八百長"に競艇ファン怒り 「不自然なレース展開はままある」との声も|ニフティニュース
僕がボートを始めたのは1997年。20年以上ボートとともに生きてきたおっさんにとって、たいへんショッキングな事件が起きた。この20年のあいだ、通信機器持ち込み、整備に関する違反、笹川賞不正投票(これで2年謹慎はわらう)など、いろいろな不正はあったが、明確に八百長というのは発覚しなかった。
ボートレースは、1が圧倒的に有利、6艇しかなく3連単でも120通り、という競技の特性上、八百長をしやすい。1でS遅れて着外になる約束をして、のこり60点を買うだけで成立する。競馬や競輪で同じ事をしようとしても、なかなか難しいだろう。それはわかっていたのだが、今の時代に実際にやらかすやつが出てくるとは、想像だにしていなかった。
主犯の西川は、A級でSGに1回出場して、準優まで乗ったレベル。このクラスだと年収3000万前後はあると思われるので、普通はこんな犯罪には手を染めない。だが普通じゃないギャンブラーだったようで、金に困って親族を誘い、今回の犯罪に至った。
容疑の琵琶湖のレースでは、わざと着外に飛び、折半で300万を受け取ったとのこと。ともに50倍で決まった2個Rだけと仮定すると、西川を外した舟券に1点10万程度(可能性が薄い6を外せば点数は少なく済む)、1個Rで300万、2個で600万を浮かせたことになる。西川から買った人はもちろん丸損、当てた人も実際のオッズよりは低くなっているわけで、ろくでもない行為である。
前検でスマホを1台預けて、隠し持っていたもう1台でレース直前まで打ち合わせしていたとのことだが、これで琵琶湖を批判するのは間違いだろう。全国どこの場でも、その程度のチェックしかしていなかったと見るのが妥当。実際、通信機器持ち込みは、過去に何件も起きている。業界としてのチェック体制の甘さが批判されるべき。発覚したのが琵琶湖というだけで、他の場でも間違いなくやってる。
ボートレース公式が声明を出したが、これは一定の評価ができる。だんまりで、元選手のやったことだから、とガン無視することもありえた。今回の件は、公営競技全体に関わる問題であって、到底スルーできる話ではない。他からつっつかれる前に、対応したのはよろしい。ただし、内容はお粗末。もうちょっと切り込んで、これから不正は絶対なくします、こういう対応します、くらいの記載が欲しかった。
この20年、いろいろあったが、おっさんはボートレースが好きなんだよ。インが逃げすぎてつまらない、枠なり基調でサラリーマンレーサーが増えたなど、問題点は多いが、それでも他の公営よりはおもしろい、と思って、毎日大事な金を張ってるんだ。こういう、公正さを揺るがす事件が起きてしまったら、張れないんだ。不正が起きてしまったのは仕方ないが、対策を施して、安心して張れるボートレースにして欲しいんだ。
競走会が、なにもしないということはさすがにないだろう。なんらかの対策を打ってくるだろうし、他に釣り上げられる奴も出てくるだろう。ネット投票が当たって売上好調なボートレースではあるが、今回の件は気を引き締め直す良い機会だと思う。調子よくきた奴は、どこかで大失敗して、確実に落ちるんだ。それはボートレースから学んだこと。ボートレースは人生。
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